イージュー★ライダー [mind]


イージュー★ライダー

イージュー★ライダー

  • アーティスト: 奥田民生,東京ムービー企画部
  • 出版社/メーカー: SME Records
  • 発売日: 2005/03/24
  • メディア: CD



僕らは自由を 僕らは青春を
気持ちの良い汗を 決して枯れない涙を

幅広い心を くだらないアイディアを
軽く笑えるユーモアを うまくやり抜く賢さを

眠らない身体を すべて欲しがる欲望を
大げさに言うのならば きっとそういう事なんだろう






名古屋は、停電もなく、落ち着いている。


群馬の私の実家は「計画停電地域」で、
いつ停電になるのか、その日にならないとわからないそうだ。
電車は間引き運転だったり、ある路線などは全くの運休。
工場はもちろん、会社なども仕事にならない。
家庭にいても、改めて気付けば使えない道具ばかり。
公共施設も、ガスも水道も電気制御だったりして、トラブルが続出。
一方のガソリンは、先週くらいから十分に入る様になったそうだけれど、
その前までは、いつ給油が出来るのかもわからないような状態。
暖を取るにも、灯油も買えないし。


本当に、電気や石油が、いかに生活に密着しているのか、
身をもって体感している人が多そうだ。


♪テレビもましてやビデオなんていりません、ノンノン~


などと言えるのも、普段はどっぷりとお世話になっているからこそだよね。



日本のような地震大国には原発は向かなかったのかもしれないね、と思いつつ、
今まで通りの生活を維持するためには、原発で作った電気が必要だと思う。
火力発電所を増やして、CO2をガンガン排出する?
山を切り崩してダムを造る?
環境のために止めよう、って言ったのは、この前までの僕たち自身じゃないか。


原発反対派が増えているらしいけれど、
生活が不自由になれば、きっと、だんだん記憶は薄れてしまう。
自分さえよければ、なんて、大きな声では言わないけれど、
自分が可愛いのは人間の本能。
だったら、より知恵を絞って考えようではないか。
何が本当に大切なのか。


テレビで、ある企業の社長さんが言ってたのが良い言葉だな、と思った。


「無駄なことはしない。必要なことはする。」


果たして、何が無駄で、何が必要か、ってこと。
ひとりひとりがよく考える。
原発の被害の問題は、日本全体の問題で、
国民全員で、傷みを分け合わなければならない。
これから100年先まで、ずっとずっと、みんなで傷みを抱えて生きていくのだよ。
もうそれしか術がないのだから。


「日常に戻らなければならない」って言っている人がいた。
国民ひとりひとりが出来ることは、しっかりと日常を過ごすこと。
働ける人は働き、働けない人の生活を支えること。
テレビの前で泣いているのでは、あまりにも生産性がなさすぎる。


私は、自分の生活を真摯に送ってゆくこと。
無駄なことはしない。
必要なことはする。
100億円も寄付できないけれど。
被災地に行って炊き出しすることはできないけれど。
これから先も、長いスパンで、私の出来ることをしようと思う。

名もなき詩 [mind]

愛はきっと 奪うでも与えるでもなくて
気がつけばそこにあるもの





名もなき詩

名もなき詩

  • アーティスト: Mr.Children,桜井和寿,小林武史
  • 出版社/メーカー: トイズファクトリー
  • 発売日: 1996/02/05
  • メディア: CD





「佐野元春のザ・ソングライターズ」がセカンドシーズンになって帰ってくる!

http://www.nhk.or.jp/songs/song-w/


佐野元春が聞き手となって、ソングライターをゲストに招き、音楽における“言葉”をテーマに、講義形式で対談を行なう番組「佐野元春のザ・ソングライターズ」。 7月から三ヶ月間、6人のソングライターが12回にわたって放送する予定です。




元春さんに「名言だよね!」と言われて、桜井さんはちょっと照れくさそうに、でも誇らしげに笑っていた。
自分の中にあるものを表現したい、という欲望と、
それを形にすることの難しさは、大体の人にわかると思うのだけれど、
そこで「商業」というしがらみがあるのは、プロにしかわからないことなんだよね。
なんで、J-POPには言葉が必要なんだろう。
しかも、1番とか2番とか、繰り返したりするメロディーに違う歌詞を付けなければならないんだろうね。



でも、それって、マジックなんだ!
リピートされて、人の心により深く深く、1回目では届かなかったところまで浸透してゆく感覚。
そして、歌詞があるからこそ、歌詞が違うからこそ、より、細かい部分にまで届くような気がする。



「2番のサビの部分に、その曲の一番伝えたいことを持って行きたいと思っている」



と言った桜井氏は、私の理想だ、と思った。
同じ歌詞を何度も繰り返すことにも、もちろん意味はある。
場合によっては、歌詞なんてなくてもいい?という時もある。

(小田和正さんの回のときもそんな話がでた)

でも、2番の歌詞で「ドキューン!」とハートを打ち抜かれた曲は、紛れもなく自分にとって「特別な曲」になる。



小説にしても、映画にしても、しっかりとした伏線がある作品の方が断然面白いのと同じで、
やっぱり、強い部分や弱い部分や、核となる部分とそれを支える部分と、
5分の歌の中にも、いろんな要素があってこそ、なりたっているのだよね。

2番のサビに一番強いメッセージがある、ということは、
1番のサビですごく重要なことを語っているようでも、それは実は大義名分的な言葉で、
本音は2番のサビなのか?ってことが気になりますよね。



ちなみに、「名もなき詩」の1番のサビはこんな歌詞。



あるがままの心で 生きられぬ弱さを
誰かのせいにして過ごしてる
知らぬ間に築いてた 
自分らしさの檻の中で もがいてるなら
僕だってそうなんだ



どう思います?



そんなことを思いながら、歌詞を読んでいると、学生の頃の国語の試験みたいだな、なんて思ったりもする。(笑)
私は学生の時、国語の授業は好きではなかったけれど、
例えば、その作家のことが好きなら、その人が本当に言いたい部分がどこであるのか、知りたいと思うよね。
そういうことかなぁ。。。?



街の至る所で垂れ流される流行歌は、フルサイズで聴けないことも珍しくない。
「ザ・ソングライターズ」に出るゲストはみんな「プロ」なので、
「商業」というものの話も何度もされている。
つまりは「売れてナンボ」。
インパクトがなければ駄目で、多分、一番、リスナーに届きやすいのは、タイトルと1番のサビの部分で、
それをあえて、自分にとって一番の言葉を2番の歌詞に持ってくるには、
それだけ多くの引き出しが必要、ってわけなんだよね。





人間は本能で音楽が好き。
だから、求めてしまう。
辛く苦しい時も音楽は助けてくれる。



いろんな出来事が波のように押し寄せてきて、苦しくて息ができない。
ゆっくり落ち着いて、波のリズムに合わせて呼吸をすればいいんだよ、と頭ではわかっているのに、
ただただ、パニックになっている。
何も恐れることはないのに、何かに怯えている。
自分で自分のクビを締めているのだ。



わかっていてもできないことも世の中には沢山ある。



それでも、代弁してくれる歌詞があれば、どれほど楽になれるだろう。
歌える歌があれば、どれだけ救われるだろう。

泣けちゃうほど せつないけど [mind]

桜の花びら 舞う
公園で空を見てた
今頃 あなたはどんな
春を見つめてるの

いつもね 
あなたの笑顔 思うだけで
優しい気持ちになれるよ





泣けちゃうほど せつないけど

泣けちゃうほど せつないけど

  • アーティスト: 岡本真夜,岡本真夜,十川知司
  • 出版社/メーカー: 徳間ジャパンコミュニケーションズ
  • 発売日: 2005/11/09
  • メディア: CD






「チハルさんは、私の心の支えです。」



熱烈なフレーズに、ギョギョっと、仰け反った。。。



コレは、少し前に、
以前務めていた会社の後輩の女の子から来たメールの
1行目の文章だった。



オンナはオトコ以上に、
30歳に手が届くくらいになると、だんだん、いろんな道を模索し始める人が多いだろう。

結婚するとかしないとか、
出産するとかしないとか、
仕事をするとかしないとか、

自由になった、ということは、様々な選択肢が出来た、ということでもあるけれど、
どの選択をしても、自分で責任を取らなくちゃいけない、ってことかもしれない。



私にこんなメールをくれた後輩もまた、悩んでいた。
仕事で認められたいけれど、周りの人が評価してくれない、と。
今は子供もいないから、仕事が沢山できるけれど、
この先、子供を授かるかもしれないし、
そうなれば時間も限られてしまうし、キツイ仕事が出来る自信もない。
今、自ら「沢山仕事をさせてください」とは言いにくい。
でも、この先、子供は授からないかもしれないし、
一生、バリバリ働く人生になるかもしれない。
そうならば、男性と同じように仕事がしたいし、評価もされたい。
自分の言っていることが、ワガママでムシがいいのもわかってるけれど、
どうしても今の状況が納得できないのだ、と。



男性でも同じ事なのかもしれないけれど、
自分のことは、自分が一番よくわかっているようで、一番よくわかってないのかもしれない。
評価されたい、と強く思えば思うほど、評価されないのかもしれないし、
大体、人間が人間を評価するなんてことは、うまくいかないことの方が多いんじゃないだろうか。



誰にでも「いいところ」がある。
認めてくれる人がいれば、認めてくれない人もいる。
それはもう、仕方のないことで、どうしようもない。
ショーウィンドウに並んだフラワーベースを見て、
素敵だと思う人もいれば、全く興味を示さない人がいるのと
同じくらい説明ができないことだと思う。



「自分が決めた自分の良さ」を、評価してほしいなら、
そういう場所を探して、進むしかないんじゃないかなぁ、と思う。
結婚しても、出産しても、勝間和代さんのように、バリバリ働くことだって、自分の努力次第。
ただ、仕事で評価されて、出世して、給料が高くなることだけが「勝ち」ではないし、
自分が好きな自分を目指すことが心豊かかな、と、
自分の心持ひとつ、って感じがしちゃうんだよね、私は。
全ての他人を自分の思い通りに動かすことなんて、絶対に無理だもの。



それでも。
こんな、のほほんと、バカみたいに、人に譲ってばかりの私が、
こうして、食うに困ることもなく、寒さに凍えることもなく、
日々、平穏無事に生きていけるのは、ただの「運」だと思ってる。



とりあえず、健康が一番、かな?



どんなに 忙しくて 空見上げて
ちゃんと受け止めなきゃ 駄目だよ。



自分が誰かにもらっているものを、
誰かに分け与えてあげたいと思う。
そういう循環が一番幸せな事なんじゃないか、と、ぼんやりと思うんだよね。
それが「どうでもいいこと」でも、スピーチバルーンでも、結構大事かな、と。



ま、これも、私がそういう自分が好きだ、っていうだけの話だけどね。
これを押し付けるつもりはないし、絶対にイイコトだとも言わない。
ただ、私はそう思う、ってだけの話。

Delicacy [mind]


何だかんだ言っても 誰かを求めることで
喜んだり喜ばれたりしている
多分平行線みたいに見えるけど 干渉ばっかしてる
もどかしくも 少し興奮したりね するわ



「Delicacy」My Little Lover(1995.12)
作詞:KATE、作曲:小林武史





オンナはコミュニティが好き。



気の合う仲間で集まって、ああでもない、こうでもない、と
様々な話題で情報交換を行う。
その中で、自分の存在を確認しているような気がする。



「輪」から外れてはいけない。。。



少し、カタチの変わったタイプの人を見つけると、排除したがる。
そして、更には、その人間が「敵」だと判断すると、
一斉に攻撃を始める。



みんなで。



ああ、めんどくせえ・・・。



私はこのコミュニティが苦手。。。
でも、例え、苦手だとしても、
生活していく上で、なかなか避けて通れないことも多い。
とりあえず、当たらず、触らず、
なるべく嫌われないように、こなしてゆくだけ。。。
それでなんとか社会との係りが継続できる、かな?



でも、このコミュニティって結構大事だったりする。
いい情報も得られたりもする。
そして、嫌われちゃあ痛い目を見るぞ、ということがあるからこそ、
女性は人の道から外れにくいのだと思う。
世界中、大体何処の国でも、犯罪を犯す人の過半数は男性。
日本に至っては8割が男性。



仕事がなくなって、派遣村に足を運ぶほとんどの人が男性。



犯罪にも様々な形や理由があるとは思うが、
とりあえず、人並みに。。。というのは、犯罪の抑止力になることは、間違いないだろう。



悪気もない、他意もない、
でもちょっとだけデリカシーがないんだわ。。。



女性目線の歌詞が書ける男性、って凄いと思う。
オトコってそうなの。
って、オンナが思っている、ってことが、よくわかってらっしゃる。。。

ありあまる富 [mind]


僕らが手にしている富は見えないよ
彼らは奪えないし壊すこともない
世界はただ妬むばっかり

もしも彼らが君の何かを盗んだとして
それはくだらないものだよ
返してもらうまでもない筈
何故なら価値は生命に従って付いてる



「ありあまる富」椎名林檎(2009.5)
作詞・作曲:椎名林檎 補作曲・編曲:いまみちともたか





寄付がキライ。


「ハイチ大地震の寄付にご協力ください」と、30~50代くらいのスーツの男性が数名、街頭に立っていた。


ハイチの被災者の方々は不憫だと思う。
私に出来ることがあれば助けてあげられたらいいとも思う。


ただ、その箱に入れた、私の大事なお金は、本当にその人たちの手元に届くのだろうか?


そもそも、そのいい年齢の男性たちが、立っている意味がわからない。
本当にお金が必要だったら、労働したらいいと思う。
よっぽどまとまったお金が手に入ると思う。
それでは不公平だと言うのであれば、国の税金でまかなった方がよっぽど合理的だ。
「ハイチ税」とか言って、全員から、1円でも2円でも、徴収したらいい。


そう、世の中なんて不公平なんだ。


職場に官庁を退職した後にやってきたOBと呼ばれる人がいる。
前の職場でたっぷり退職金をもらったくせに、また、この会社で高い給料をもらっている。
それでも、賃金に見合った仕事をしているならまだ許せるが、
新聞読んで、お茶飲んで、世間話してるだけ。
今日は、「朝青龍は親方の指導が悪いからこうなったんだ」と、大きな声で喋っている。
この前は、「小沢(一郎)がああだから、鳩山はダメなんだよ」とか何とか。
お前の友達かよ?
と思わず突っ込みたくなる。


私は65歳になったら、恐らく、給料はもらえないだろう。
世の中は不公平だ。


でも、こうして、豊かな日本という国にたまたま生まれただけで、
大病することなく、飢餓に苦しむことなく、日々、何となく生きてゆけている。
たまたま、貧困に喘ぐ国の真ん中で生まれる人もいる。
どうあがいたって、世の中はまっ平にはなれないんだと思う。


苦しい。


今、与えられた運命を全うするしか、人が生きる方法なんてないのかもしれない。

今だけの真実 [mind]


蒼い波 レースのよう 寄せて散る
心配よ 私よりあなたのことが

そうよ 心から大切よ だから



「今だけの真実」斉藤由貴(1986.3)
作詞:斉藤由貴、作曲:MAYUMI








例えば、そこに硝子の破片が落ちている。
誰かがそれを踏んで怪我をするかもしれない。
でも、誰も踏まないかもしれない。



君は、自分が怪我をするかもしれないというリスクを背負って、それを拾いに行くかい?





父と私は、
お互いを傷付けたくないから、と、わざと斜めを見ているような関係を、
ずっと長い間、続けてきた。
それでも、いつかは、ケリをつけなければならないこともある。



遠くから見れば穏やかに見える海原も、
実際にその中に入ってみれば、波が絶えることはない。



時には、頭上も越えるほどの波に、飲み込まれる。



泣きたくなるほど嬉しいことも、
涙が止まらないほど悲しいことも、
留まることなく、押し寄せてくる。



何もできない無力な私は、
ただ、飲まれることしか出来ない。



とりあえず生きていれば、とか言うけれど、
本当にそれでよかったのかな。
本当は、もっと頑張れたんじゃないのかな。



とにかく。
昨日の電話口の父は、
ただの小さな老人のようで、
私は、それだけで、泣けてきて仕方なかった。



私は、この年になって、やっと父から離れるのかもしれない。



期待させてごめんなさい。
期待に添えなくてごめんなさい。



昨日から、ずっとその言葉だけが頭の中で駆け回る。

埠頭を渡る風。 [mind]


流線形’80

流線形’80

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 1999/02/24
  • メディア: CD



「埠頭を渡る風」松任谷由実(1978.10)







自分は、ネガティブな性格だと思う。
その上、決断力にも欠ける。
ああだ、こうだ、と、こねくり回した挙句やっとケリをつけた事柄なのに、
また後になって、ああすればよかった、などと思うのだ。



いや、もしかしたら、後になってそんな風に思うからこそ、決断力がないのかもしれない。



それでも、意外とすぐに忘れてしまうのだ。
だから、もしかしたら、ネガティブというのは違うのかもしれない。



数学に「背理法」という「証明」がある。
私は学生の頃、「証明」という作業がとても大好きだったのだけれど、
「背理法」は特に大好きだった。
「屁理屈」のような気がすることも多々あるけれど、
事実じゃないことは、どうひっくり返しても証明することは無理。



物事はなるべくフレキシブルに受け止めたいと思っている。
いろいろな方向から見て、偏らないようにしたいと思っている。



こうして、また、決断に時間がかかる結果になるのかもしれない。。。



でも、後悔はしないようにしよう、と思う。
後悔は、論理的じゃないから。







「ワーキングマザー」というカタガキになって、6年が経った。
この6年という時間、子育てに対して、
近くに頼れる人間が、夫以外、誰もいなかった。
夫の両親は遠く離れた九州に住んでおり、
私の実家は商売をしているため、子供を預かれる状況ではなかった。
姉も妹も嫁に行き、それぞれ、干渉しない生活。



何かあったらどうするんだろう。。。



毎日が、綱渡りのような日々だった。



病気になっても、頼れる人はいない、という不安で溢れていた。
頼むから病気にはならないでほしい。
子供たちに有り得ないような願望を押し付けた。



そして、子供の病気はもちろんであるけれど、
自分が病気になる時間もなかった。
自分が倒れたら、この生活は、回らなくなってしまう。。。



とにかく。
ただ、ただ、
気持ちに余裕がなかった。



本当は、仕事なんて何日休んだってよかった。
親に頭を下げて、仕事を休んでもらって、子供を預けたってよかった。
お金を払って、他人を雇ったってよかった。



アタマではわかっていたけれど、
私は、この不安定な綱の上から降りることができなかった。



幸い、うちの子供たちは、大きな病気をすることもなく、元気に成長してくれた。



奇跡に近いことだと思う。



でも、わかってる。
「迷惑をかけまい」と、必要以上に思うことは実は反対で、
私がひとりで全てを抱え込むことが、どれだけリスクが高いことか、
それは、わかっている。
それでも、どの荷物を他人に持ってもらうのが正解なのかを判別できない私にとっては、
自分で全ての荷物を背負っていく以外に、方法が見つからなかった。











もうこれ以上、優しくなんてしなくていいのよ。



時々、こんなフレーズがアタマをよぎる。
優しくされて、それに甘えてしまうことが怖いのだ。



世の中に「優しい歌」はたくさんある。
でも、例えば、「大丈夫だよ」と歌ってくれる歌は、
その受け皿の先に未来はあるのかな、と思う。








・・・・・・・・・・



そう、つまりは、私は他人に自分をゆだねる覚悟がないんだと思う。
何もできないくせに、プライドだけは人一倍高い。
どれだけ「影」になっても、きっと私は変われないんじゃないかと思う。



自分の都合のいいように条件を摩り替えて、
それを正しいものと位置づけようとする癖は、



もう、やめよう。








内心、Thank you [mind]

「ふたりで生きてゆけたらもう僕は 
世界中敵にまわしてもいいよ」
悩む君の瞳に 内心、Thank you

風当たり強い坂道をのぼって
あと5分だけ一緒にいたいな
そんな我儘も 内心、sorry

三叉路で見つめ合ったまま
動けない 影ふたつ
All I can say is "Thank you”.

「内心、Thank you」The東南西北(1986.4)
作詞:松本隆、作曲:久保田洋司






日本人は「3」が好き。
これ、有名な話。



アンケートなんかの質問に答える時に、こういうことが多々ある。
「はい」
「いいえ」
「どちらともいえない」



これ、本来おかしいと思わない?
質問の答えは、「Yes」か「No」しかないはずなのだ。
それが答えられない時点で、本当はその質問には答えていないことになるはず。
それなのに、多くの場合で、この「どちらともいえない」という答えが存在し、
かつ、それが受け入れられるのである。
不思議だと思わない?



しかし、人間、そう白黒はっきり決められることばかりじゃない、というのが本音。
「白でもなく」「黒でもない」そういうことがあるわけで、
「三叉路で見つめ合ったまま動けない」というシチュエイションもアリなわけで、
そのどっちつかずの状況が「バランスが取れている」ように感じる。
それは、椅子の足も3本あれば安定するってことと同じ。



「3」は永遠に割り切れないからいいのである。
「2」のように割り切れたりしないから、
対立しないから、好かれるのである。



「go」と「stop」以外にも答えがある。
こういう「曖昧さ」を日本人が好きだということがわかっているから、
松本隆はヒットメーカーなのだと思う。



ところで。
パリの凱旋門のロータリーは、
12本の道路が集まってる、って知ってる?
ビギナーは、一度そのロータリーに入ると、
なかなか行きたい道で曲がれなくて、
何週もぐるぐる回っちゃうんだって。
どこが曲がるべき道だったか、ワケわかんなくなりそう。。。
もう「三叉路」どころの悩みじゃない、って感じ?(笑)

僕の森 [mind]

ビルの街に たったひとつ
ただ一本きりの
僕の森に逢いにゆくよ 遠回りして
アスファルトに影を落とす
君の枝の下で
空と土の声を聴くよ
瞼閉じて

静かに息をするだけで ふたり
いちばん小さな輪廻の宇宙

ああ 明日さえ 昨日さえ 霞む
木漏れ日の中で
悲しみの影さえも失くす
My only lonely forest・・・



「僕の森」遊佐未森(1989.9)
作詞:工藤順子、作曲:遊佐未森






忙しいときほど、本来はちゃんと休息を取るべきなのである。



少し無理をすれば、
あと少し頑張ってしまえば、
そういう時、休息を取り損ねることがよくあるけれど、
その気持ちをグッと我慢して休む、ということは、
その時は遅れを取ったような気持ちになるけれど、
その効果が、後々、大きなものとなって出てくる場合も少なくない。



ただ、「適度な休息」というのは意外と難しいものである。
休んでばかりでは一向に前に進まない。
ここが、また、難しいところ。



「森」は英語で「forest」という。
様々な語源があるらしいが、その中の一つが、
「for rest」。
つまりは、「休むための場所」ということ。
現代人も、時々は、森に行くといいのかもしれない。



ところで、最近、一部の若者たちの間で「盛る」という言葉があるらしい。
「ギャル語」というヤツ。御存知か?
元々は、髪の毛を過剰に大きく見せたり、化粧を派手にすることだったらしいのだが、最近では、過剰な演出をすることも「盛る」と言うらしい。



「森羅万象」という言葉があるように、「森」には様々なものがある。
「森」の語源は「盛」であると言われていて、
死体を埋めるための墓も「盛」であるし、
生命が生まれるために土が盛り上がることも「盛」である。
すなわち、始まりでもあり、終わりなのでもあり、続いてゆくものなのである。
今、ギャルたちが「盛る」という言葉を盛んに使いたがるのには、
無意識のうちに、その言葉の「音」に心地よさを感じているからかもしれない。



まあ、十中八九、ただの「偶然」だけどね。(笑)
でも、こうして選ばれてきたのは「必然」なのかもしれないと思うと、
なんだか面白い。



誰の気持ちの中にも「僕の森」は、必ずあるのだと思う。
ぜひ、時々は、遠回りして、逢いに行ってほしいと思う。

きっと同じ [mind]

昨日のことは 誰も聞かない
変わってゆくのは 心も同じ
走り疲れて 振り返れば
何もない今は 誰もいない今は

僕はここにいて 
まるで飾り気のない
明日を待っている

始まることも 終わることも
きっと同じだね
きっと同じだね

きっと同じだね


「きっと同じ」オフコース(1982.7)(アルバム「I LOVE YOU」収録)
作詞、作曲:小田和正





時々、振り返りたくなる。
時々、確認してみたくなる。


誰かが、そこにいるんじゃないか。
何か、そこに、答えがあるんじゃないか。


ただ、予測できる範囲の出来事をこなしてゆくだけの日々。
どんどん、平凡な毎日に慣れてゆく。
そのうち、新しい風に吹かれることに臆病になり、
楽な道を選ぶことが怠慢だと思わなくなる。


この先、どれだけの障害があるのかなんて神様にしかわからない。
乗り越えるためには、時には、荷物を捨ててゆくことも、必要なことなんだ。


疲れ果てた昨日も、
飾り気のない明日も、
僕の人生。


どんな道を歩こうとも。


きっと同じだね。



I LOVE YOU

I LOVE YOU

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2002/02/08
  • メディア: CD



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